幼稚園の庭で「猛禽類」を捕まえたことがある

動物のことを書き始めると、あれやこれや思い出して収拾がつかなくなります。小さなころの記憶で鮮明に覚えているのは、幼稚園児のときに園の庭でフクロウを捕まえた経験です。私の実家の隣にはお寺があり、そのお寺が幼稚園を経営していました。私は幼稚園に最も近い家の子供だったのです。それはある晴れた日の午後、みんなが教室内にいて先生のお話を聞いていたときでした。

「あれ、なん!」突然、誰かが叫びました。大きく開いた窓から園の庭を見ると、ちょうど真ん中あたりに変なものが置いてありました。30~40㎝くらいの変形した丸太のようなものでした。先生のダメ出しも聞かず、子供らはみな土間に出て観察を始めます。「フクロウだ!」「そうだ、フクロウだ」庭の真ん中にいたのはフクロウだったのです。

私は衝動的に靴を履きゆっくりとフクロウまで歩いて行きました。当然、先生はやめるように叫んでいました。フクロウの前まで行くと、その鳥は目を瞑って眠っているようでした。今では信じられないのですが、私は手を伸ばしてフクロウを抱き上げて教室に戻りました。先生は早く放すようにわめき立て、子供たちは寄って来てフクロウの頭を撫でようとしました。

放そうとしない私に嫌気が差したのか先生は、そのまま帰るように言いました。私はいっしょに幼稚園に通っていた一歳年上の兄に荷物を持ってもらって家に帰りました。家には母が居て、最初にフクロウを見たときには驚いていましたが「うちじゃ飼えんね。原にフクロウば飼うとる人がおるけん、そこに持っていき」と言われました。

家では飼えないので、原という地区でフクロウを飼っている人がいるので、そこで引き取ってもらえば、と母はいったのです。私はずーとフクロウを抱いたままでした、また、フクロウが暴れることはありませんでしたが、私の手汗で体が小さくなっていました。私と兄は、おやつも食べずに、歩いて原までフクロウを連れていきました。4km以上は歩いたと思います。

母が電話をしておいてくれたようで、原地区に着くとフクロウを飼っているおじさんが迎えに来てくれました。その人の家にはフクロウ用の大きな小屋があり、既に大きなフクロウが飼われていました。連れていったフクロウは、その小屋に入れられました。やっと私は、フクロウから解放されたのです。

原のフクロウおじさんは、「フクロウが生きた鶏を食べるとこば見ていき。」と言ってくれましたが、さっきまで抱いていたフワフワの生き物が生きたままのニワトリを襲うかと思うと恐ろしくなり、もらったファンタのお礼を言って兄と逃げるように帰りました。これが、私が猛禽類を捕獲したときのお話です。

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