筑後弁『こがしこ ばさらか すらごつゆうて にやがりよると くらすぞ』

昨夜、バラエティ番組「秘密のケンミンSHOW」の中で筑後弁が取り上げられていました。私の認識では筑後川を挟んで久留米側が筑後、福岡市よりの方を筑前と呼んでいたと思います。私は筑前側の人間なのですが、高校は筑前・筑後双方の学区が混合の学校に通っていました。

ケンミンSHOWでは「こがしこ ばさらか すらごつゆうて にやがりよると くらすぞ」というフレーズを地元の人に発音してもらってスタジオでいじる流れでした。ゲストで元チェッカーズの藤井尚之さんが出演(藤井フミヤさん弟)されていましたが、まさに彼は私の通った高校の近くの地区出身で筑後の人です。

お題の標準語訳は「こんなにたくさん嘘をついて、調子に乗っていると殴るぞ」となるのですが、基本的に北部九州の人間は気が短いので、このような長台詞を言うことはありません。あくまで、TV用に用意されたのでしょうが、文法的には「こがしこ」「ばさらか」が二重修飾となってくどいのと、「すらごつ」と「にやがる」も動きを表す語になりますので、全体が重くてしょうがありません。

これを「くらすぞ」と、基本的に相手を脅すことに主眼を置いた文とするなら「すらごつゆうと、くらすぞ!」「にやがると、くらすぞ!」このように『~すると、殴るぞ』とするほうが北部九州的表現になると思います。

だんだんと話がズレていきますが、筑後弁をはじめ北部九州地区は言葉が荒い印象があります。博多弁は、対外的な問題もあり一段柔らかい表現となっている感じです。基本的に産炭地区が多く、のんびりした表現ではニュアンスが伝わりづらかったのかも知れません。

昭和を代表するヤンキー漫画「ビーバップ・ハイスクール」の背景も北部九州の気性の荒いところに源泉があります。中心となる舞台は香椎という、福岡市東地区になるのですが、近隣に多くの高校があったことが理由だと思います。私たちの時代にも、この地区には最凶と称される高校が何校かありました。

ぞ存知でしょうか映画「パッチギ」の中でヤンキーのお兄さんたちがバスを倒してしまうシーンを、私の記憶では、怖い高校のお兄さんはあんなものではなかったと思います。そして、彼らは「なんば見よるとや、くらっそ!」(何を見てる、殴るぞ)、「はよいかんと、くらっそ!」(早く行け、殴るぞ)、おわかりいただけたでしょうか?『~すると、殴るぞ』の型になっています。

今日のまとめです。北部九州では日常的な表現で長文による話ことばを使用することは少ないです。「~、くらっそ!」と言われた場合は「それが、どげんしたとや!」と勢いよく応えましょう。間違いなく『ぼてくりこかされ』ます。

 

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