熊本地震から1年、馬刺しとタイピーエン

熊本の大地震から1年が経過しました。テレビ各局はメイン・キャスターが熊本の現地まで出かけて熊本城の復旧の様子や阿蘇大橋周辺の工事状況などを全国的に報道しています。確かに城や橋の復旧はわかりやすい復興の形です、東北の津波の時もめちゃくちゃになった街に道が通り、瓦礫が片付けられていく様が報道されました。でも、本当に生活している人たちの暮らしはどうなっているのか、そこが知りたいと思うのです。

東北はあまり行ったこともなく、日常的な生活を想像するのが難しかったのですが、熊本は仕事でも随分と通いましたので、かなり近い距離で日常を思うことができます。食べ物だと「馬刺し」なのですが、通常と同じように食べることができるのかどうか、関東で馬刺しというと赤身の肉で桜肉と呼んでいますが、熊本の馬刺しはまったく別物です。細かいサシが和牛のように入っており、高いものになると100gで8000~10,000円の商品もあります。伊勢丹や高島屋の肉売り場でA5の和牛を注文しても、これだけ高単価なお肉は置いていません。

馬を食べる習慣は軍隊が駐屯した地に根付くことが多く、長野県の松本などもその例です。軍馬で使用し、使えなくなった馬を食用にしていた習慣が今に残っているとされています。しかし、熊本の馬刺し文化は別物で肉質自体が他の地域の馬刺しとは異なります、唯一熊本だから見ることのできる「馬刺し」です。

私には熊本と聞いて、もうひとつ思い浮かぶ食べ物があります。それはタイピーエンです、元々は中国福建省福州市の郷土料理だと言われています。アヒルのゆで卵を入れたスープワンタンのようなものが福州市のオリジナルです。太平燕と書きますが、中華料理としては長崎や神奈川でも作られています、しかし、熊本のタイピーエンは熊本中部で独自に進化したもので、中国や日本の他の地域のような中華料理としてのメニューではありません。内容的には春雨を使ったラーメンのようなものとお考え下さい。

タイピーエンは熊本ではラーメンのような麺料理として位置づけられ、非常にポピュラーな料理として学校給食でも提供されています。近年、日高屋がヘルシーメニューとして導入したため、関東域でも召し上がった方がおられるかもしれません。しかし、このタイピーエンは熊本独自の料理ですから、ぜひ現地で味わっていただきたいと思います。長崎にちゃんぽんがあるように熊本にはタイピーエンがあります。これを機会に「タイピーエン」を覚えてください。

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