「忖度」し「斟酌」して平和な世界を

このところ北朝鮮の動向が話題となっています。アメリカも空母を近海に派遣するなど、緊張が高まりつつあります。日本国内では私学森友学園瑞穂の国小学校の認可問題で、盛んに「忖度」があったのかどうかが問題となっていますが、忖度が必要なのは隣国との外交交渉ではないでしょうか。

忖度とは相手の考えを推し測る意味で使われているようです。「あなたの思うように」お手伝いさせていただきましょう。そうした態度の源泉、気づかいが「忖度」のようです。阿部首相はトランプ大統領には「忖度」していないのでしょうか。

もちろん、北朝鮮のキム・ジョンウン氏に忖度する必要はないとは思いますが、あえて漢字を使うならば「斟酌」できないものかと考えています。考えをくみ取ってあげる、経済的に困窮し食糧事情も悪い北朝鮮の恫喝外交に対して反目するのではなくて、協力的な態度で解決の糸口を見つける「北風と太陽作戦」的なことは…まあ、無理なんでしょうね。

私が初めて仕事で韓国・ソウルに行ったのは、もう30年以上前になります。当時、勢いのあった財閥企業との合弁事業の打ち合わせでした。ソウル中央地区に本社を構えるその企業では「日本プロジェクト室」を立ち上げて、積極的な取り組みに見えましが、関係したスタッフは覚めた感じでした。

ソウルからは2名ほどスタッフが福岡に派遣され常駐されていました。私はアパートの手配や必要品の買い出しまで、お手伝いさせていただきました。そうした中で彼らから聞いたのは「中東とか、プロジェクトは長年やっています。日本へ目を向けるようになったのは最近で、あまり興味は持っていませんでした。」という率直な話でした。

隣国であり、常にこちらを向いているかと思っていたのに少々がっかりしました。私の思っていた韓国とは情勢が違っていたのです。仕事は順調に進んで、ソウルでプレゼンする機会もありました。その際、プロジェクトのスタッフの方にアテンドしていただき、東大門や南大門を観光しました。驚いたのは年配の方のほとんどが日本語を理解できることでした。

アテンドしてもらったスタッフにはロッテ・ワールドまでも案内してもらい、いっしょにジェットコースターに乗りました。振動でズレてくる眼鏡を必死に押さえながら「大丈夫ですか!」と気遣ってくれたのを思い出します。大変に親切な方でした。

あれから30年、仕事でソウルを再訪する機会がありました。30年前に訪ねたビルは健在でしたが、企業グループは解体になり、一部の会社だけが残っていました。今回はそことの仕事ではなかったのですが、昔の訪問先を回ってみました。随分と時間は経っているのに、あのころ感じた違和感は抜けていません。

釜山の日本総領事館前に慰安婦像が新設されたのは、韓国国民と日本国民との間に未だに隔たりがあることを象徴しています。北朝鮮のことを言う前に、日本政府は韓国政府に対して「忖度」し「斟酌」してみてはどうでしょう。そこから、北に対する新たなアプローチは見えないものでしょうか。

 

 

 

 

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