トマトを栽培するのは簡単じゃない。

私が小学校の低学年の頃、実家ではトマトを栽培していました。夏前に種をまいて、夏休みが収穫の最盛期になります。撒く種は、食べるときに果肉の中に見えるあの粒粒と同じものです。もちろん、通常のものでは発芽はしません。

トマトが育つに従って茎を支えるために杭を打ったり、棚ごとに太い番線を張って育成を補助します。夏の収穫期に入ると大人の背丈を超えるくらいに育ちます。この間、大変なのが「消毒」です。害虫を防ぐために絶えず消毒をしなければなりません。これはトマトに限ったことではなく農作物全般に言えることです。農作物は「消毒」なくして育てることはできません。

テレビで見たことはありませんか?中国で野菜を買ってくると「野菜専用洗剤」で洗浄している様子を。これを見て「中国は…」と思うのは間違いです。農薬の付着量に差があるにしろ、日本でも農薬を使って作物を育てているのはいっしょなのですから。

また、トマトは生っている状態で下のへその部分、少し尖った中心部です。ここがほんの少し赤く色づいたら出荷します。(本当に少しです。)各農家で収穫されたトマトは地区の農協が運営する選果場へ運ばれて、箱詰めの上、出荷されます。選果場に各農家からトマトを出すためには、収穫したものの表面に付着した農薬を布で拭いてキレイな状態にしなくてはなりません。

子供の頃、早朝のトマト拭きの作業が嫌いでした。作業自体が嫌いということもあったのですが、どこかで「食べるもの」に農薬が使ってあるということを嫌悪していたのかも知れません。

ほとんどの消費者は作物がどのように流通するのか知らないと思います。先ほど説明したようにトマトは先端がほんの少し色づいただけで出荷され流通の過程で熟していくのです。考えても見てください、既にもぎ取られたものが赤くなっていくに過ぎないのです。最近では「熟トマト」みたいな商品が生産地から近い地区で売られているようです。そうした商品が「おいしい」のは熟してから、もぎ取るからなのです。

というようなことで、リコピンを考える前にトマトはこんな風に流通しているんだと思いながら食べてください。

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