「鹿の惑星」番外編 ”奈良公園のシカ、殺さないで!” 本当にそれでいいのか!?

奈良県は昨年末に「奈良のシカ」に関する駆除を含めた対策を練っていましたが、市民からの強い要望により中止する形になっていました。しかし、その後「食害」などの被害の増加に伴い、対策を取らざるを得ない状態となり、奈良県は文化庁に対し捕獲の申請を上げていました。今回、文化庁は申請を受理し120頭の捕獲を許可することになりました。

1957年に天然記念物に指定されて以来、頭数管理を目的とした捕獲は初めてです。奈良県は7月下旬にも捕獲を始めます。許可は5月19日付、奈良公園一帯に生息する鹿は古くから「神鹿」として大切にされ、天然記念物指定に伴い当時の奈良市一円が保護エリアとなりました。奈良公園だけでも1200頭を超える鹿が生息していると見られ、周辺を含めると倍以上の頭数になるのではないかと考えられています。

このところ農業被害が深刻化、奈良県は文化財保護法の例外とする「現状変更」の申請を文化庁に行っていました。奈良県では捕獲に当たり、市内を4地域に分け奈良公園から離れた地域の鹿を保護対象外とする管理計画を策定します。特に食害が目立つ奈良市東部の田原地区などでは11月まで罠を使った捕獲も実施されます。

これまでも捕獲による頭数管理計画に対しては”鹿保護を目指す団体”や市民からの中止要望により、その実施は見送られてきましたが、今回は「食害」の増加という人間生活を脅かす事態を考慮、申請が受け入れられました。しかし、鹿の被害が増加しているのは奈良県だけではありません、人口が減少し限界集落となりつつあるような山間部などでは、既に人口を鹿の数が上回っている地域もあるのです。

考えていただきたいのは「カワイイ」「生き物の命は重い」と言っても、その生存に伴い発生する問題は地域住民にとっては死活問題なのです。夜に鹿が集団でやって来た時、ライトで目が光る鹿の集団は獣の集団です。また、観光地で食べ物目当てに人に害を及ぼす行為も見受けられます。鹿はシカせんべいで生きているのではないのです、芝であれば5㎏/1日を食べると言われています。その食料は自然のものでは足りないので、農家が栽培した農作物が「食害」として被害に遭うのです。

私は実家の鹿の話を何度か書きました。見ることもなかった外来の「咬み付きガメ」などが近隣の池に生息するのと同じように、鹿もその生息域を広げつつあります。私たちは余裕がある時には「カワイイ」「神の使い」と鹿を可愛がりますが、数を制限できなければ「害獣」を生むことになってしまいます。捕獲・狩猟対策に安易に”反対”するのではなく「本当にそれでいいのか?」考えてみてはどうでしょう。

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「鹿の惑星」その② 第二次接近遭遇 ”衝撃”

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「鹿の惑星」最終章 ”侵略”  ※過去記事です。読んでみてください。

 

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