追い風なんて気にしない、日本で初めて9秒台。「やったぜ」多田修平

今日は事故なんかで哀しい話もありましたが、みなさん祝いましょう。日本人で初めて100m9秒台が出ました、陸上・日本学生個人選手権 第2日目、男子100m準決勝で関西学院大学の多田修平選手(20)が追い風参考ながら国内初の9秒台、9秒94を記録しました。いやーすごいことです、先般、5月21日に行われたセイコーゴールデングランプリの男子100mでもケンブリッジ選手に0.04秒差で3位、サニブラウン選手には勝っていました。このとき1位だったジャスティン・ガトリン選手は「誰だか知らないが、素晴らしいスタートを切った選手がいた」と多田選手のスタートを絶賛していました。

日本にはかつて世界に誇れるスプリンターがいました吉岡隆徳(1909年~1984年)、昭和初期に日本の短距離選手としてアジア大会やオリンピック、世界的に活躍した選手です。日本人で100mを10秒台で走った初めての選手でもあります、身長はわずかに165cm、1932年開催のロサンゼルスオリンピック大会では東洋人で初の100m競争6位入賞を果たし、このとき金を取って「深夜の超特急」と呼ばれたエディ・トーラン選手にちなんで吉岡選手は「暁の超特急」と呼ばれました。

私も若かりし頃は吉岡選手に憧れ「小さくても記録は出せる」と信じ100mに打ち込みました、結局11秒台で終わってしまったのですが、短距離を走る人間にとっての1秒がどんなものなのか、このとき知ることができました。ゴール手前で抜かれるときには左右からゆっくりとスローモーションのように追い上げて来る選手が見えて来るのです。見ている人間にとっての0.1秒が走っている選手には、信じられないくらい長い時間に感じられます。

しかし、決まった距離を走るのであれば体格的に恵まれた者が優位に決まっています。そのことを思い知ったのは1980年代にカール・ルイスを見てからです、現在のチャンピオン、ウサイン・ボルト選手を見てもそうです、ボルト選手などは195cmもの長身です。これに対して多田選手は176㎝、約20㎝もの身長差があります。かつての「暁の超特急」が帰ってきた思いです。そうです、体格差など考えず「魂」で100mを走り抜けてもらいたい、切に思い続けて今日。実にめでたいです、ガンバレ吉岡!次は公認記録で9秒台だ。

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