欧州で広がる「痛車」文化、分化していくオタクの世界。

最近、車の価値観が変わってきたように思います。ひとつにはガソリン系の化石燃料を使わない電気自動車が開発され、従来の製造方式と現在のそれが変化したからかもしれません、かつては大工場で生産され小さな企業では「車を作る」なんてことは考えられなったからです。それが、IT企業も参入して「自動運転が可能な車」の開発が盛んに行われています。大きな技術的な転換期と言えるかもしれません。

ところで「痛車」をご存知でしょうか「見るからに痛い車」なので「痛車」と呼ぶそうです。痛車は外装にアニメ・漫画・ゲームなどのキャラクターを外装に施した車のことで、オタク文化が源泉だと言われています。見た目に痛いのもさることながら、外装にかかる費用もまた大きく財布にも痛いため「痛車」と呼ばれているという説もあります。以前は、ハイドロと呼ばれる車を油圧で上下に揺さぶる改造車が流行ったことがありますが、痛車はその方向性が異なります。

痛車の愛好家は「車」にこだわりを持っているわけではなく車に自分の好きなキャラを描くことに重きをおいているのです。車の機能や外装の一般的な評価ではなく自分の好きな世界観が車によって表現されていることに魅力を感じるのです。

2000年代前半以前は少数の愛好者間の趣味でしたが、雑誌やインターネットで取り上げられ広く認知されるようになりました。この頃では、アニメなどのイベントに合わせてグループ展示が行われるなど、愛好者による団体の結成やイベントが盛んに行われています。痛車は日本国内では、その存在が十分に認知されるようになってきました。

痛車は既にアジア圏やアメリカでは知られる存在となっていますが、欧州ではあまり知られていませんでした。その欧州でも特に車にうるさいドイツで、痛車の文化が広がりつつあります。ドイツ国内に”ドイツ痛車サークル”「NGE痛車」(2015年)の団体が作られ活動を始めました、目的は痛車に関する情報の交換と交流が目的です。会員はヨーロッパ各地(オランダ、イタリア、スペイン、ポーランドなど)から参加した130人、全体で保有する痛車は40~50台とのことです。

言えば、コスプレの車版ということなのでしょうが、世界各地でまだまだ広がりを見せそうです。オタク文化のひとつの形なのでしょうが、車の価値に関する考え方が変わってきているという点で面白い現象だと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA