博多の屋台はどうなっていくのか?ザ・ドキュメントでも放送された屋台の現状。

「ザ・ドキュメント」(フジテレビ系)で放送された”エレナの夜明け”は博多の屋台に関する問題を取り上げていました。これまでは屋台の女将であるエレナさんの生い立ちや、屋台を経営していく上での苦労などが描かれてきましたが、今回は福岡市の屋台に対する行政的な判断と屋台経営者の話となっており「博多の屋台」がどうなって行くのかが懸念される内容でもありました。

そもそも屋台は戦後のヤミ市を起源として始まったところが多く、博多の屋台も同じです。1960年代には450軒を超えた屋台が百数十件に減少したのは、行政の政策的なものだと思います。移動式の店舗で時間帯を限定して営業すること、営業場所が公道であることなどから行政サイドとしては管理上の観点から無くしたいと思うのが当然です。屋台の規制はここ数年で行われてきたわけではなく、1960年代からその数を減らす方向で規制や条例が施行されています。

屋台を取り巻く環境は、多くの法規制を受ける場合が多いのです。食品衛生法・消防法・道路法・道路交通法などの規制対象となります、合わせて近隣への臭いや騒音の問題もあり、営業者側が主張する営業権は条件を満たした上のものではなく、既得権としての性格が強いものです、そのため「一代限り」というような条件が付けられてきたのです。観光客の方は屋台で「刺身」などが提供されることは問題がないと思われているかもしれませんが、昔から”生もの”を提供することは禁止されています、その理由としては常設電源や水源の確保ができないところにありました。

今では屋台=中州の川縁のようなイメージですが、この地区の屋台はほとんどが観光客の為の店と言っても過言ではありません。ここでは、屋台のための電柱が立てられ、水道も常設されています。他地区のように、通常道路を店舗で使うイメージよりも、屋台のエリアとしての性格が強いのです。今年4月からは、屋台の営業エリアは長浜、天神、中州の3か所に限定されました。市の担当者の説明に「屋台が連なって営業…」というものがありました。

いろいろと管理上問題があるので同じ場所に集めて一括管理していきたいということでしょうか?エリナさんが営業を行っていた赤坂は中心地区の天神からは少々離れてはいますが、昔からそれなりの飲食店が営業を行う落ち着いた地域です。天神の賑やかな屋台に行きたいお客もいるでしょうが、赤坂あたりで落ちついて飲みたいお客さんもいるはずです。

観光客が集まる3つの地区に屋台出店エリアを限定したのは市の観光政策との調整かもしれません、しかし、地元の人たちの”集いの場”を無くして果たした博多の味が外来の人たちに伝わるものでしょうか?地元で愛され、地元で育ったものだからこそ、外部からの人にとっては「行く価値」があるのではないでしょうか。観光客誘致のための屋台もそれなりには成立するでしょうが、私は地元の香りをうしなった場所に魅力は感じません。

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