少女像は何を象徴しているのか?真実を伝えない政府は北と同じになってしまう。

ソウル市内を循環する151番バスの座席に8月14日、慰安婦問題を象徴する少女像のプラスチック製レプリカが設置されました。朴元淳(パクウォンスン)市長も14日の朝、バスに乗り少女像を視察しました。14日は終日、慰安婦問題を巡る日韓両国の姿勢を非難する集会や徴用工に関する問題を取り上げる集会などが日本大使館の近くで予定されています。

バスに設置された少女像は高さ約130㎝。日本大使館近くに置かれている少女像と同じデザインで着色されています。151番バス34台のうち5台に、9月末をめどに設置が進められます。バス運行会社側が設置を申し入れ、管理者のソウル市が認めた形になります。このバス視察後、朴市長は日韓慰安婦合意に関して「長く時間がかかっても、少なくとも国民が情緒上納得できる新たな合意に至るべきだ」と記者団に語りました。

驚くべきことだと思いませんか、今まさに北朝鮮がICBMをアメリカ領土内に打ち込もうかとしている時に従軍慰安婦問題を持ち出してくるなんて、その上、新たに”レプリカ”をバスに乗せるという念の入れようです。呆れてものが言えません、どのようなことであれ国と国が対立する場合、そこに挟まれた歴史的な事実が双方で違う認識のされ方をするのは、世界的にあることです。しかし、国家間で既に合意して世界的にも認められたことを「情緒」問題にされるのは少々、腹立たしい思いがします。

終戦の日も近いのです、事実は事実として認めましょう

1965年6月に、日本(佐藤栄作政権)と韓国(朴正煕 政権)との間で日韓基本条約が調印されました。これにより日本は韓国を朝鮮半島唯一の合法政府と認め、韓国との間に国交が樹立されました。韓国併合条約などの戦前の諸条約の無効も確認されました。この条約は15年にわたる交渉の末に調印されましたが、調印と批准には両国で反対運動が起きました。両国間交渉の問題点は賠償金でしたが、交渉の末、総額8億ドル(無償3億ドル、政府借款2億ドル、民間借款3億ドル)の援助資金と引き換えに韓国側は請求権を放棄しました

基本協定の締結と同時に「財産及び請求権に関する協定」が締結され、個別請求権の放棄が明文化されました。

一方の締約国及びその国民の財産、権利及び利益において、一方の締約国及びその国民の他方の締約国及びその国民に対するすべての請求権であって1945年8月15日以前に生じた事由に基づくものに関しては、いかなる主張もすることができないものとする(相手国家に対する個別請求権の放棄)-財産及び請求権に関する協定-

韓国政府は国民に対して基本協定をどのように説明、認識させているのでしょうか?まずは、世界の一員として国家的なプレゼンスを示す対応として、協定に関しては双方が認めていなければなりません、国家が認めて国民が知らないなどと言うことはあり得ないことです。今回、ソウル市長が「情緒的」解決と言っていますが、それはこうした基本協定は認めるが”感情”的な部分で許せないということでしょうか。

では、国家間の話は終わったということなのでしょうか?既に基本協定があるのですから対国家として補償問題を取り上げるのは不自然です。このことに関しては日本政府も明確な立ち位置を取るべきです。終わったものは終わったこととして対応すべきです。

「基本協定」は認めるし、その内容も理解するが、それでもなお要求するものがある。というのであれば、今回のレプリカ騒動のように「過去の延長」で話をせずに新たな話として”我々”日本国民にも説明をお願いしたい。それが道理に叶うものであれば、私たちも日本国民としてそれを認めるでしょうし、理解が難しければ対話を続けていくことになるでしょう。まずは、双方で「事実確認」ができないものなのでしょうか?

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