飲み屋、蕎麦屋、フレンチ、ステーキそして天ぷら「立ち食い文化」大流行り!

引用 俺のフレンチ

先日、屋外での作業があり数人のスタッフと片付けをしていた際、昼食を出してもらい座るところもなかったので、仕方なく立ったままでいただいた。それを見たスタッフのひとりが「行儀が悪い」と言ったのが印象的だった。確かに、できれば座って食べる方が落ち着くつくし、作っていただいた方にも感謝しながらゆっくりといただける。しかし、地べたに直接座るわけにもいかず、それに立って食べることがそれほどの罪悪には感じられなかったのです。

最近では「俺の」とか「いきなり」などで、フレンチやステーキなどの調理にも食べるにも時間のかかるジャンルまでもが「立ち食い」形式になってきています。昔から一般的な”立ち食い”は蕎麦だと思います。これは江戸で江戸時代から始まったそうで、酒・寿司・天ぷらも同様に売られていたそうです。最近では同じような業態が「立ち食い」に戻ってきています。

運営する側としては「立ち食い」によって座るスペースが必要なくなるために集客人員の増加が図れるのと、滞在時間が短くなり回転率が向上するという運営上の利点があります。この為、料理の価格を落としても運営が可能なのでしょう。寿司などは戦前までは立って食べるのが当たり前で椅子にかけて食べるようになったのは戦後のことだと言われています。今では寿司は低単価な”クルクル派”と”高単価の”カウンター派”に大別されますが、少し前までは大衆的なもので「立ち食い」料理だったのです。

空間と時間の認識が変わってきた証拠?

イタリアではバールと呼ばれるアルコールや軽食を提供する飲食店が一般的な存在となっています。日本でも一時期、このバール形態が流行ったことがあります。状況に応じて食を取るという観点からは、様々な業態があって当然だと考えられます。かつて藤田田氏が銀座にマクドナルドをオープンさせた1971年当時には『歩きながらものを食べる』ことは悪とされていました、藤田氏はバーガーを売るのではなく、歩きながら食べる文化を売るのだと語りました。

現在、立ち食い業態が流行るのは価値感が変化し時間や空間の捉え方が変わってきたいるからかも知れません。全体に好景気な時代には”エロっぽい”飲食形態が流行ります、大きな空間でゆっくりした客席、間接照明に洒落た音楽。飲食にかける時間を過ごす空間の演出が凄いのです、しかし、短時間で食事や飲食をするようになると室内装飾も簡素なものになり、空間を楽しむのではなく『食べる』ことが主であり、他の要素は排除されていくのです。

今度はてんぷら屋さんです。行ってみますか?

フレンチ⇒ステーキ⇒、ときて今度は「てんぷら屋」さんが立ち業態で流行の兆しを見せているようです。そもそも、うどん屋さんあたりでは、揚げたて天ぷらは常識になってきていますから”あり”なのでしょう。個人的にはフレンチ、ステーキ、天ぷら、いづれも座ってゆっくり食べたいと思います。年を取ったせいか、食べる行為だけで外食はしたくないのです、ゆっくりとした時間を落ち着いた空間で過ごしながら食事はしたいと思っています。

もちろん必要な場合は「立ち食い」も利用します。それは私にとっては時間の使い方の問題であって、食を主に考えた結果ではありません。しかし、ごく普通に立って食事する文化が根付いてきたということは、生活の価値感が少し変化してきたということではないでしょうか?

 

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