不妊治療にはお金がかかる、どうして国は補助をしないのか?

私の友人夫婦は長いこと不妊治療を行っていましたが、結局は結果が出ずに止めてしまいました。もう彼らとは10年以上会っていませんが、治療中の友人との会話が忘れられません。「辛い」といつも言っていました、こんなに子供を熱望する人間がいるのにどうして日本の人口は減り続けているのか、不思議な気がします。友人が言っていたのは精神的な負担もあるが、それ以上に経済的な負担が大きいという事でした。

現在、夫婦の5.5組に1組が、不妊治療や検査を受けているそうです。公的な保険もきかない治療も多く、不妊の為の休暇制度も未整備の状況です。衆議院議員選ではまったく議論が深まらない。不妊を抱えた人々の怒りは高まっている「将来的な教育の無償化ではなく、まずは子供を増やすことだろう」と、そうなんです実際に明日にでも子供がほしい、人口が1人増えると言っているのにどうして対応策を考えないのでしょう。

ある女性の不妊治療にかかった費用を公開したものを見て驚きました。この女性は5年かけて不妊治療を行ってきました、平成12年10万円、13年100万円、14年180万円、17年97万円、16年13万円、17年86万円…。5年で500万円弱の費用がかかっていました。

不妊治療には
■超音波で細胞の直径を測り、排卵日を確認するタイミング法
■濃縮した精子を子宮に入れる人工授精
■女性から卵子を採りだして受精させる体外受精
■顕微鏡を使って精子を卵子に注入する顕微授精 -などの方法があります。

高い技術が必要な体外受精と顕微授精は「生殖補助医療」と呼ばれています。1回30万以上の費用が必要です、1回で成功する確率は低く数度にわたって試みるケースが多いようです。この場合5回行うと150万円が必要となり、簡単に支出できる額ではありません。また、治療を行う為には費用と同時に時間も必要になってきますが時間が増えれば収入も減るため、治療を行う度に生活に影響が出るようになってしまいます。

治療が本格化して体外受精が進むと、週に2~3回は通院が必要になって来ます。この段階に入ると休暇を取らなけらば通院することが難しくなってきます、会社に制度的なものがあれば良いのですが、そうした福利厚生を持った会社は一部に限られます。また、顕微授精は1回に100万円の費用が必要となります、この費用が捻出できなければ妊娠は諦めざるを得ません。

先進国と呼ばれたいのなら”不妊症”を「疾病」と認めましょうよ。

日本では、卵管や精巣の異常を治療する場合やタイミング療法には公的保険が適用されます、しかし、その先に進んで妊娠率の上がる人工授精や体外受精、顕微授精には保険は適用されません。日本国が不妊症を「疾病」と認めていないからです。助成金はありますが、金額は1回最大15万円(初回のみ最大30万円)。厚生労働省の調査(13年)では、ドイツやフランスでは不妊治療には保険が適用されています。両国ともに20年前に比較して出生率はアップしているそうです。

既に多くの人が”人口減少”による問題を直近の問題として捉えるようになってきました。日本のように急速に高齢化が進行した例は過去にも、他の国にも例がないのです。現象による弊害は経済を圧迫し、社会保障の崩壊、ひいては国家存続の危機を招きます、その序章はすでに始まっているのです。序章ではなく本編に突入したと言えるかもしれません。それなのに、なぜ即効性のある「不妊治療」に対する保険使用が実現できないのでしょうか?この選挙で「教育の無償化」を叫ぶ前に、保険による不妊治療を叫んでもらいたいものです。

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