「君の名は」を見るとタイの人たちが何故、祐徳神社に来たがるのかがわかるような気がする。

引用 「君の名は」

社会現象と呼ばれるものには参加しなくては社会人から外れたような気になるものです。特に昭和ロングラン時代に育った私としては「みんなが見た」ものを見ていないなんて、裸でいるようなもんだと思っていました、がしかし、最近ではMUSTではないのですね。初老のオヤジが流行りのアニメを見逃したところで、生きる上ではそれほどの支障はないわけで、ということで今日までDVDも見ずにおいた『君の名は』をテレビ朝日の地上波で見ました、納得の作品と言っておきましょう。

見終わって最初にネットで調べたことは作画のモチーフとなっていた土地です。”糸守町”遠景を見た時に思ったのは「諏訪湖」です、舞台は飛騨の設定だったのですが、作品に登場する湖の姿は「諏訪湖」にしか見えませんでした。実際に監督と縁が深いのも「諏訪湖」とのこと、美術監督も諏訪湖を参考にしたと書いていました。しかし、ファンのみなさんは熱心で飛騨地方でそっくりな地形を見つけて、それをネットにアップされているようです。私は特別ファンというわけではなく、見た目から「諏訪湖」をイメージするというだけです。

映画やアニメの制作に関わった土地(ロケ場所など)を巡ることを聖地巡礼と呼ぶのだそうです。物語の舞台となった場所に自分も立って、主人公のように振舞ってみたいと思うのでしょうか、そのくらいのことで幸せになれるのであれば、大いにやってもらいたいと思います。私は小さな頃から大の映画ファンですが、舞台となった地に行ってみたいと思ったことは・・・大いにあります。とりあえず、ここと言う場所を特定できなかったので「ニューヨーク」に行きました、ホテルはグランド・セントラル駅のすぐ近くだったのですが、真っ先にグランド・セントラル駅に出かけて『アンタッチャブル』の階段シーンに思いを馳せました、同じ風景がそこにあるというのは感慨深いものです。

引用 祐徳稲荷神社

そして今、佐賀の祐徳稲荷神社がタイの人にとっての巡礼場所となっている

日本でご存知の方はあまりいないと思いますがタイのトップスター「バード・トンチャイ」さんが主演するドラマ「きもの秘伝」のロケが行われたのが佐賀県鹿島市の祐徳稲荷神社、この神社は日本三大稲荷の一社で、商売繁盛、五穀豊穣などの神様です。トンチャイさんは劇中ではきもの作家、彼が金の鶴の織物を完成させると対立する名家が守って来た稲荷神社(祐徳稲荷)に不吉なことが起るというストーリー、聞いても良く分からないので、見てもわからないと思いますが、ロケで使われたのがこの祐徳神社で、ドラマのファンが聖地巡礼で押しかけているということです。

また「きもの秘伝」の次に制作されたのが「STAY」で、こちらはタイからの留学生が佐賀での滞在中の経験をドラマ化したという設定、最後にヒロインが好きだった男性が結婚式を挙げるのが祐徳神社なのです。こちらの巡礼客も増えているようです、日本に限らずどこの国でも同じような巡礼が行われ、現地で感慨に浸る人たちがいるのですね。

面白いのは、テレビのインタビューに答えた観光客が「泊りは福岡」「おいしいものを博多で食べます」と、本当に巡礼先としか佐賀を考えていなかったことです。観光課の方が「佐賀には良かところがいっぱいあるとやけん、どんどんお知らせして来てもらわんと」と語っていましたが、観光客はトンチャイ様が通った道を歩き、思いにふけっていた橋で佇んでみたいだけなのです。こうした客の扱いは一般の観光客と違って難しいようです。

『君の名は』を見たファンの方々も、タイから来られるファンの方々も、自分の行きたい場所で存分に”自分の世界”に浸ってください。こうした現象はネット発達前の時代には考えられなかったことだと思います。今だから楽しめる旅行であるなら尚のこと、存分にお楽しみください。

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