肉体労働よりも疲れる「感情労働」、心が疲れて“抜け殻”みたくなって行く。

引用 カオナビ

「感情労働」聞きなれない言葉ですが、最近注目されている新しい考え方のようです。社会学者のA.R.ホックシールド氏による言葉です。顧客の精神状態を特別な状態に導くために、自分の感情を誘発、または抑圧することで業務を成立させること、精神と感情の協調が必要な労働のことを言います。もともと労働は「肉体労働」「頭脳労働」という単純な分類がなされてきました、しかし、「感情労働」は感情に労働の負荷が作用し、労働が終了した後も達成感や充実感が得られず、毎日、精神的な負担、重圧、ストレスを負わなければいけないことから、「頭脳労働」「肉体労働」と横並びにカテゴライズされ、注目されるようになってきました。

ひと昔前は感情を切り売りすることが当たり前のサービスでした。

■具体的な「感情労働」とは

「業務上、一定の感情表現(対応)を求められる」仕事を感情労働と言います。肉体労働は「体力」を、頭脳労働は「判断力」「知識」「企画」などを提供しますが、感情労働は一定の感情を保って対応するために精神力を提供していると言えます。例えば介護職や営業職に就くと、相手に嫌な思いをさせないように、最低限の配慮が求められます。このように相手の態度に関わらず「フラットな対応」を保持しなくてはなりません。

■「感情労働」に該当する職業と職種

仕事で『接客』をしなければならない立場にある人は、相手に一定の感情表現を求められるのが日常ですので「感情労働者」と言えます。これは直接的に対応する人だけではなく、電話やメールで同様の対応をする職業や職種も該当します。接客以外では、人前でパフォーマンスを披露する芸能人なども、これに当たるでしょう。彼らの多くは自分のイメージを保持するために一定の感情や対応を求められます。このように「相手に不快感を与えない」「相手に決まった印象を与える」ために個人的な感情を表に出さないように配慮しなければならない仕事に従事する人は「感情労働者」と言えます。

最近、問題視され注目度が高まってきている感情労働でのストレス

■感情を抑圧することで精神的なバランスが壊れていく

感情を制御する方法はいくつかりますが、多くの人が実際にやっているのは「感情の抑圧」です。社会人になれば「怒り」「悲しみ」を表面に出さずに仕事をしなければならない場面は多々あります。しかし、自分の本心と外に出す感情にギャップがあると人はギャップを感じます。一時的な対応なら問題ありませんが、勤務時間中ずっとになると「大きなストレス」となってしまいます。

■どうやって自分の「心」の安定を守っていけば良いのか

感情労働は、他の仕事に比べて「心」に問題を抱えるケースが多い仕事です。しかし、「感情労働」なしでは顧客との関係が難しい場合もあり、感情労働をやりながらも「心」の問題を抱えないようにしなくてはなりません。昔からファストフード店では“笑顔”がサービスとして最低限と思われてきました、しかし、営業時間中ずっと「ニコニコ」していられるはずもありません、思ったように商品が出来上がって来ない、言葉が乱暴なお客に急かされる、等々、心をフラットに保つことが難しい状況も生じてきます。これからの時代、相互に必要なのは「ほどほど」の精神ではないでしょうか、怒ったり、泣いたりしての接客対応は論外ですが、不快感を与えない通常の対応であれば、必要以上に笑うことはないと思います。

昨今、特に飲食業界では人手不足が問題となって久しい気がします。いまだにファミリーレストランや丼店でも、スタッフ不足から時間がかかる店舗が頻繁に見受けられます。こうした、店舗では繁忙時間帯には「笑顔」を作る時間さえないのです、それは客として店舗の状況を見ていてわかります。客として望むことは「なるべく早く、注文品を出してもらいたい」ということです、決して「笑顔」をたくさんもらいたいわけではありません、この時点で店舗運営側と顧客の利害が一致します「ほどほど」の肯定です。これからは提供側も「心を切り売り」しなくて済む程度、顧客側も本論(まず、してほしいこと)を第一として、お互いに『ほどほど』の関係を作れれば、うまく回っていくのではないでしょうか。そうすると、感情労働といった概念、そのものが必要なくなる日が来るかも知れません

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