桜から桃へ、危機が広がる「クビアカツヤカミキリ」の被害、待ったなしの状況!

引用 産経新聞

今春、日本国内から“桜の花が消える”として取り上げた「クビアカツヤカミキリ」ですが、心配したように被害が拡大しつつあるようです。昨年に栃木県佐野市、足利市の桃農家で被害が確認されていました。今年は両市の民家の庭木からも幼虫が見つかるなど、影響は広がりつつあります。しかし防除方法は確立されておらず、完全に駆除することは困難な状態にあります。6月半ば以降は幼虫が成虫へと羽化するピークを迎えるだけに、農家では対策に頭を痛めています。

農家の現場で確認するクビアカツヤカミキリの実態

■現地の農業従事者は語る

5月の下旬、報道の取材に対して佐野地区で桃畑を運営するJA佐野果樹部会長の小林靖明さんが答えました。「これがそうです」小林さんが樹皮に張り付いた木くずの塊を指さしました、それは「フラス」と呼ばれるクビアカツヤカミキリの幼虫のフンが混じった木くずでした。幼虫が食い入った樹木の穴や割れ目などから排出され、幼虫を発見する際の目印にもなります。フラスが見つかった桃の木の表皮を剥がすと、幼虫が形成層を食べ進めた形跡が確認されました。桃の実自体には問題はないのですが、形成層を食べ尽くされると水分などが木全体に届かず、いづれ枯死するといいます。小林さんは「この木は冬に切り倒し、燃やすしかない」と肩を落としました。

■幼虫退治には時間と手間がかかってしまう

幼虫退治には農薬として登録されているノズル式の殺虫剤が有効とされています。しかし、幼虫は木の中を奥まで食べ進めるため、数センチのノズルでは成分が幼虫の生息域まで届かず、確実に駆除できないのが現状です。小林さんも「効いているのか、不安があります」と明かしていました。このように、効果があったかどうか木を1本ずつ確認していくのも農家には負担となります。果樹自体の手入れに時間がかかるのに、害虫対策を併用するとなると時間と手間がかかりすぎるため、対応しきれません。かと言って放置すれば、来年には木が無くなってしまいかねません。

ここで防ぎきれないと、梅、桜、桃、『美しい花』を見ることができなくなってしまう

■クビアカツヤカミキリは上陸してから6年

クビアカツヤカミキリは2012年に愛知県で発見されて以降、埼玉県では2013年に、県南東部の草加市で、桜の被害が初めて確認されました。その後、2017年になって、県南東部の越谷市、県北部の羽生市、行田市、熊谷市、深谷市及び加須市で同種の侵入・被害が確認されています。栃木県内では2016年に足利市で初確認され、以降、生息域を急拡大しています。先述のJA小林さんによると、佐野市吾妻地区では今年に入り、畑で15本以上の桃の木を伐採した農家も出るなど、果樹園への影響が広がりつつあります。既に数県にまたがって生息が確認されていることから、日本国内各地区への急速な拡大が懸念されます。侵入経路は他の外来害虫と同じように輸入貨物や木製梱包材に随伴して侵入してきたと考えられています。

■ひとりひとりの自覚が問われる環境の時代

影響は拡大していますが防除方法はいまだ研究段階です。栃木県農業試験場病理昆虫研究室の福田允室長は「木に食い入った幼虫、成虫を完全駆除するのは困難」と指摘しています。そのうえ、農家だけではなく一般家庭に対しても、発見時に確実に駆除したり、成虫が木から出られないよう編み目の細かいネットを木に巻いたりするなど地道な対策を推奨しています。このまま、増殖し被害が拡大していけば「梅の花」「桜の花見」「桃の果実」すべてが失われていきます、数年先には「桜の花見」の習慣はなくなり、そういう時代があったことを懐かしむだけになってしまうかもしれませんし、国内産の梅や桃が取れなくなって、すべて輸入に頼るようになってしまうかもしれません、すべては小さな害虫を駆除できなかったがために起きる悲劇です。人類は種を滅ぼすほどの疫病「ペスト」「コレラ」と戦ってきました、そして今日があるのです。何か方法があるはずです、ここで食い止めなけらば子孫に「日本の美しさ」を伝えることができなくなります。蟻、蜂、蜘蛛、亀、魚、鳥、鹿、…いろんな分野で外来生物の急速な繁殖が問題となっています、今後は人任せではなく国民ひとりひとりが自分の国の環境を守る時代なのです。香水を持ち歩く代わりに「殺虫剤」を携行しましょう。

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