中国映画「阿修羅」が歴史的興業不振!この機会に日本の「アシュラ」を見よう

引用 映画「阿修羅」

中国史上最大規模の製作費を投じて製作された「阿修羅(Asura)」が興業不振のため、たった1週間で公開停止となってしまいました。日常的にあまり話題になることのない中国映画ですが、この「阿修羅」はどうして話題となっているのでしょうか。あらすじや具体的な内容が公開されているわけではありません、もっとも予告編に関してはネット上で確認することができます。予告編を見るにチベット仏教の神話をもとに“阿修羅”を描いたものと推測できます。この映画3部作の1作目とのこと、スタッフや出演者は第2部の製作準備に取り掛かっていたのではないでしょうか。

莫大な製作費と長い時間をかけた「大作」をなぜ、打ち切りにするのか?

■映画料金の制度的な違い

この映画には世界的企業となったアリババの子会社アリババ影業集団が出資しています。その額は100億を超えると言われています、現状での損失額の推定は日本円で106億円ほど、この金額は世界映画ワースト記録5位に入る不名誉な結果となります。しかし、第一週の週末興行収入は日本円で8億2500万円となっています、まだこれからではないかと思われるのですが、なぜ、打ち切りとなってしまったのでしょう。打ち切りの理由はいくつか考えられるのですが、ひとつには中国の「映画料金」制度が問題だと思われます。中国の映画料金は“定額”ではなく変動制になっているのです、映画館が連日満員であればチケット価格は高騰しますが、客が入らない作品に関しては安くなっていくのです、その差は1000円以上になる場合もあります。「阿修羅」に関しては一週目で、その評価が低くチケット価格が低迷することが確実視された為に打ち切りになったと見られます。

■興行収入だけで二次収入が入ってこない

次に考えられるのが海賊版が横行するお国柄だということです。このため中国では興行収入で投資回収できない場合には、ビデオ販売やキャラクターグッズなどによる二次、三次の収入が見込めないのです。中国に行くと、劣化コピーの映画関連キャラクターグッズが多数販売されているのを日常的に見かけます。スターウォーズのヒットはジョージ・ルーカス監督がキャラクターグッズの販売権を握っていたことにあるとも言われています。単なる興行収入だけでは大作映画の投資回収は難しいのです。

いろいろ言っても「おもしろくない」ものはしょうがない

■映像に凝り過ぎた結果、映画本来の「おもしろさ」を失なった

基本的に打ち切りになった理由は「面白くない」という点に尽きます。中国の映画レビューサイトでの評価では10点満点中わずかに3.1点という低評価になっています。このレビューサイト「豆弁」は中国国内の映画評価サイトでも最も影響力の大きなサイトなのです。レビューだけで評価が決定するとは考えられませんが、同サイトでもめったにない低評価である上に「おぞましい!単なる糞便の壮大な山だ!」など厳しいコメントも目立っています。この映画「阿修羅」は製作に6年を費やし、映像にも凝った作品に仕上がっているはずでした。2時間を超える上映時間のうち2400シーンに特殊効果が使用されています。中国の観客層からの評価では「視覚効果に頼りすぎて、ストーリーが全く入ってこない」などの評価が寄せられています。漫画と劇画をごちゃまぜにすると読みにくいのと同じことです。なぜ「阿修羅」がここまで話題となるのかは理解できませんが“巨額の無駄銭を使った中国映画がこけた”ことが話題になっているのだと理解すべきなのでしょう。

■日本の「アシュラ」を観てもらいたい

ところで、2012年に東映系で公開されたアニメ映画「アシュラ」をご存知でしょうか、原作は週刊少年マガジンに1970年から掲載されたジョージ秋山氏の漫画です。原作は人肉を食べる内容があることなどから発禁処分となった問題作です。当時は社会問題になるほど影響を与えました。内容は平安時代の末期、飢餓の時代ある者たちは人を殺して人肉を貪り食らっていました。そんな中に狂人の妊婦がおり、やがて赤ん坊を産み落とします。狂人は赤子を「アシュラ」と名付けかわいがりますが、やがて空腹に耐えかねて焼いて食おうとします。その時、落雷が落ち、アシュラは川に流され、岸にたどり着いて以降は獣のように生きていくことになります‥‥。壮絶な生き様を「阿修羅のごとく」と表現しますが、まさに阿修羅です。中国の映画「阿修羅」と日本の漫画「アシュラ」、この夏はぜひ「アシュラ」をご覧ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA