星野村で「こっぱげ面」祭り。失われゆく風習の中でガンバル“鬼!”

引用 キナリノ

福岡県八女市星野村で15日、奇祭として知られる「こっぱげ面」が行われました。鬼や神様が民家を回って厄払いを行う祭りは全国各地で行われています。有名なのは秋田・男鹿半島の「なまはげ」ですが、最近ではセキュリティーや実行側の人員的な問題もあり、祭りとしての盛り上がりを欠く状態となっています、これまで問答無用で家に上がっていたのに、最近では事前に承諾が必要な状態になっています。そんな中、星野村では「こっぱげ面」の日には、この日の為に帰省した若者が“鬼”で駆け回り、観光客も多数訪れるようになってきました。

八女市星野村は「お茶」の産地で有名なところ

■「こっぱげ」とは壊すこと、厄除けの祭り

福岡県八女市星野村は美しい「棚田」などが名物で、名産品は玉露と抹茶。国内でも最高品質の玉露生産地として有名です。毎年7月に行われる「こっぱげ面」は竹を持った鬼が村中を駆け回りお尻を叩いてまわる祭りです。「こっぱげ」とは方言で「壊れる」の意味で子供が鬼をはやしたてる際に使います。鬼役は各神社の氏子がやることになっていましたが、人口が減少するなか、今では氏子でなくても参加できるようになっており、20代の若者が10人以上交代で鬼になって尻を叩いてまわります。

■日本の祭りは、どこか微笑ましい

この祭りは歴史のある祭りで1786年に製作されたお面も残っていて、八女市の指定文化財として保管されています。鬼の他にも獅子がおり噛んで厄払いをしてくれます。竹には浄化・清める力があり、追い払うと言う意味があるため思いっきり叩きます。しかし、観光客などには手加減をして優しめに叩く心がけをしていると言います。全力疾走で雄叫びを上げながら迫って来る“鬼”は迫力満点です。また、子供も女の人も駐在さんも、みな平等に尻を打つ姿は「微笑ましい」ものがあります。

時代に応じて変わって行かなければならない祭りの形

■過疎の村の祭り

星野村の人口は2000年には約3900人でしたが、現在では約2500人にまでその数は減っています。氏子の世帯数も30軒から20軒へと減り、若者の不足から鬼も高齢化していました。これを受けて祭りを守るために氏子以外の若者も“鬼”が出来るように慣習を変えたのです。さらに星野村出身者や村外の移住者であっても参加できるようになりました。これにより子供の時に叩かれていた若者が「今度は自分が」ということで参加するようになったということです。日本各地には同じような鬼による厄払いの祭りがありますが、どこも実施側の高齢化などを理由に衰退しているのが現状です。

■失われれば、もう取り戻すことはできない

追われて隠れる幼い子供たちは心底「恐怖」に怯えて泣いています。また中学生くらいの男の子は捕まるまいと必死の形相で走っていきますが、力尽きて尻を叩かれます。大人の人たちも笑顔で尻を叩かれます。神輿があるわけでもなく、大きなニュースとして取り上げられるわけでもない山郷の「ちょっとした厄払いの祭り」なのです。でも、それが地元の人には“嬉しい夏の祭り”であり、訪れる人たちにとっては“良き日本の風物”なのです。家に立ち入ることさえできなくなってきている「なまはげ」など、地域の方たちが祭りを理解していないのではと思います、子供が泣いて可哀想などと思う前に、「なまはげ」がやって来て泣いた思い出の方がずっと故郷の記憶として残るのではないでしょうか。星野村の「こっぱげ面」ずっと続けてもらいたいものです。

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