これこそ真正の「パワハラ」!スルガ銀行の上司による凄絶な恫喝。

引用 日本経済新聞

スルガ銀行(静岡県沼津市)のシェアハウスなど不動産投資向け融資で賃料改竄などの不正が横行し、役員や支店長、多くの行員が関与したことが第三者委員会の調査で明らかとなってきました。高収益の裏で無理なノルマが課され、不正が蔓延する状態となっていたのです。創業家出身の岡野光喜会長らは退任し、有国三知男取締役が社長に就いて立て直しを図りますが、これから先は、金融庁の処分や焦げ付きかねない融資への対応が待ち構えています。また、第三者委員会の調査では対外的な不正もさることながら、行内における凄まじいパワハラの実態も明らかとなっています。

銀行での営業は厳しいとされるものの異次元の世界

■結果を出さなければ「死ね」とまで言われる

各銀行店舗では上司が数字に関して部下を責める風景は日常化しており、その内容も苛烈なものが多かったといいます。「数字ができないなら、ビルから飛び降りろ!」上司の机の前に立たされ恫喝される。机を殴る、蹴る、持って行った稟議書を破かれて投げつけられる、パソコンにパンチされると荒れ放題の状態だったといいます。なかには「オマエの家族皆殺しにしてやる」と言われた行員もいました、銀行なのか反社会的集団なのか、わからないような言動が日常的に繰り返されていたようです、こうした状況の中で「不正」を容認する気風が生まれていったのです。

■中には壁に顔を押し付けられた行員までいた

さらに報告書には「支店長が激高し、ゴミ箱を蹴り上げ、空のカップを投げつけられた」「死んでも頑張りますに対し、それなら死んでみろと叱責された」「『なぜできないんだ、案件を取れるまで帰ってくるな』といわれる。首をつかまれ壁に押し当てられ、顔の横の壁を殴った」とエスカレートしていく上司のパワハラの状況が記されていました。これは、ハラスメントなどというグレーな領域ではなく“脅しによる強要”としか見えません、努力じゃなくて「結果」を欲する管理側の焦りはわかりますが、銀行は「強制収容所」ではなく「会社」なのです。第三者委員会の報告書には、行員らの壮絶な体験談が綴られています。いずれも融資拡大などの成績が伸びなかったときに叱られた例だといいます。

誤った態勢を指摘する声も無視されていた状況

■審査部門の声にも耳貸さず、融資承認率は99%!

銀行業界で異例の高収益を支えてきたのが、不動産投資に関する個人向けのローンでした。それを担う個人営業担当の執行役員の一人も今回、不正への関与が認定されました。この役員の元、個人営業部門では過大な営業ノルマが設定され、支店長以下の職員に達成に向けたプレッシャーがかけられました、そうした中で不正が横行したのです。収益を担う個人営業部門の発言力は強く、審査部門が融資に否定的な意見を述べても、営業部門幹部らによって押し通されました。審査担当者が「家賃設定に疑義あり」などと否定的な意見を付したにも関わらず融資された案件は200件超もありました。シェアハウスなどの融資承認率は2009年度前後は80%台でしたが、14年度下期以降は99%超で推移していたといいます。

■いつの時代も「上」は知らぬ存ぜぬ

いびつな社内態勢は、事実上の業務執行責任者だった岡野光喜会長の実弟で副社長だった故人が構築したとされており、こうした状況は岡野会長ら経営陣の間で共有されることはなかったといいます。第三者委員会の中村委員長は経営陣について「大事な情報はなんにも上がってこない。雲の上で下界を見ていた」と語りました。報告書は、取締役らが個別の不正を具体的に知り得た証拠はないとしつつ、経営責任があると認定しました。社長に就任した有国氏についても「一定の経営責任は免れない」としました。「最も重い経営責任がある」と指摘された岡野会長は、公に姿を見せることはありませんでした。現場で地獄絵図のような状況が生じているのに上層部が「雲の上」にいたとの表現は笑うことができません。対外的に不正を行い、それを正当化するために内部的には“熾烈な環境”を作って対応させてきたのに、上層部は知らなかったなどと言うことがあるでしょうか、校内暴力を知らない校長はおらず、行内暴力を知らない社長もまたいないはずです。あるとすれば自行の利益のために“すべて”を容認する悪徳代官の姿です。

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