サル被害対策でヘビ利用!JA佐野が栽培して効果を実験「ヘビウリ」の実力は?

引用 一期一会

熊や鹿、このところ都会でも見かけられて、その被害報道が増えてきています。既に見慣れていて話題にはならないのですが、その被害が大きなものに「サル」による農作物への被害があります。サルは他の害獣と違って、学習能力があるため単純な罠などでは駆除が難しい害獣です。しかし、他の害獣よりも知能が高く、警戒心があることが逆に撃退の材料になるかもしれない事例が出てきました。それが栃木県佐野市のJAで栽培されている「ヘビウリ」の利用なのです。

新しい佐野ブランドとして取り入れたい

■サル対策になれば一石二鳥

ヘビの姿に似たウリ科の植物「ヘビウリ」を農作物の鳥獣害対策に活用する「実験」にJA佐野が取り組んでいます。外国の例を参考に始めた試みで、山間部の多い葛生地区などでの効果が期待されています。ヘビウリは炒め物としておいしく食べられるため、関係者は「将来、新たな佐野ブランド食品になれば一石二鳥」と話しています。ヘビウリはパキスタンが原産とされ、長さ1メートル以上の細長い果実をつけるウリ科の1年草です。果皮には筋が入り、果実は育つと巻くようにうねり、遠くから見るとヘビがぶら下がっているように見えます。

■既に栽培が始まり実験は進んでいる

JA佐野吾妻支店の相良賀唯支店長が、知人のスリランカ人から「ヘビに見えるヘビウリを動物は避けるので、スリランカでは鳥獣害対策に使う」と聞いたことをきっかけに、実験を始めました。スリランカから取り寄せた苗をJA佐野玄関前に植えた他、鳥獣害が深刻な葛生地区の農業関係者にも苗を分けました。葛生地区でも山間部の柿平町では昨夏、トウモロコシ約2千個がサルの被害に遭いました。この地区で農業を営む田名網収さんの畑でも、ヘビウリの苗を6株植えました。8月以降、順次実がつき始め、現在では50個の果実が風に吹かれて揺れています。

食べてもクセがなく「おいしい」ヘビウリ

■ヘビウリが実をつけた8月以降の被害はない

田名網さんは「不気味」と苦笑しつつ、その効果を認めています。農道を挟んだ畑ではナスやカボチャがサルに食い荒らされているのに、田名網さんの畑では8月以降は被害は出ていません。これまでも電気柵やネットを使用してきましたが効果はありませんでした、田名網さんは「ヘビウリは効果があるかもしれな」と期待を寄せています。また、ヘビウリはアジアの一部では野菜として食べられており、キノコ類などと塩コショウで炒めると美味だといいます。もう少し様子を見て鳥獣害対策に効果があることが実証されれば、JA佐野が主導で生産を広げ、将来的には農産物として出荷できるかも知れないと、期待が高まっています。

■「かかし」のように慣れてしまえば効果は薄い

テレビでもその試みは紹介され話題となっています。スリランカではポピュラーな食材として使われ、皮が薄くて苦みも少ないため、病人食にも利用されています。その味はクセがなくシャキシャキ感が無いキュウリのようだと言われています。東京都内のスリランカ料理店ではカレーやサラダに使われ、血液がサラサラになると言われています。しかし、鳥獣害対策としてはスリランカのようにコブラなどの毒蛇は日本におらず、スリランカと同じ効果が得られるかは疑問です。今夏、栽培地周辺では被害が出ていないようですが、それは「知らないもの」に対する警戒心であって、ヘビウリが動かないことをサルが知れば、そこまでなのかもしれません。知能が高い分、効果があるのか、それ以上に賢いのか実験の結果が待たれます。しかし、カラスが「かかし」を恐れなくなるように、サルもヘビウリに慣れてしまう危険性もあります、そうなると夕暮れのヘビウリ畑でヘビを食べるようにサルがウリを食べる姿を見かけるようになるかもしれません。本能的にヘビを恐れサルによる獣害が減少することを期待しています。

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