
引用 毎日新聞
今朝の“めざましテレビ”でふるさと納税に関する話題が取り上げられていました。返礼品の内容に自治体による格差があり、本来の「ふるさと納税」の主旨から逸脱しているのではないかということです。野田聖子総務相は返礼品の格差に関してはこれまでも言及してきましたが、9月11日には正式にふるさと納税制度を見直す方針を明らかにしました。野田聖子総務相は「ふるさと納税は制度存続の危機にある」とまで言い切り、法規制で見直しを迫ることで、既に見直した自治体が抱く不公平感の払拭を狙っています。今後は実質的なふるさと納税の窓口である各ポータルサイトの規制も焦点となりそうです。
返礼品の見直し進まず、やむを得ず”法的措置”
■法的拘束力のない要請では効果なく
総務省は今回の法改正の検討までに平成27年4月以降、度々、返礼品の見直しを求めてきました。ゴルフ道具や家具、家電など自粛を求める品目を具体的に示したほか、返礼品が寄付額の30%を超えないことや地場産品以外を扱わないことなども要請してきました。多くの自治体は要請に応じ、返礼割合が30%を超える自治体の数は28年度の1156から今月1日時点では246まで減っていました。ただ、野田総務相の“地方自治を極めて大切に思っている”という意向もあり、総務省は法的拘束力のない要請にとどめてきました。このため自治体独自の判断で30%の枠を超えたり、地場産品以外の利用を行う自治体もありました。
本末顛倒。地方をこんなにも敵にまわして日本初の女性総理の目は完全に消えたな。#野田聖子 総務相「ふるさと納税制度存続に危機感」 開き直り自治体に法の網 https://t.co/qlExN34KvQ @Sankei_news
— くりから (@kurikara1789) 2018年9月14日
■ふるさと納税の本来の主旨が忘れられている
既に返礼品の見直しに応じた自治体からは「『正直者が馬鹿を見る』では困る」と不満の声も上がっていました。今後、総務省は地方税法改正案に違反の返礼品を具体的に示す検討に入ります。来年4月を目指す改正法施行前に自治体の自主的な見直しを期待しますが、実際には施行後に対応する自治体が多いと見られます。一方、一部のふるさと納税ポータルサイトは、自治体から原資を得てポイント還元キャンペーンを実施しており、別のサイトの関係者は「ポイントに関しても法規制を進めなければ、抜け穴となる可能性がある」と指摘しています。野田総務相もこうした点を問題視しており「ふるさと納税はショッピングではない。寄付だと分かっていただく。多角的に検討したい」と述べ、対応を進める考えを示しました。
正直者はバカを見ては困るって馬鹿だから正直なんでしょ 「制度存続の危機にある」:「ふるさと納税」制度見直し 自粛要請に開き直る自治体 (2/2) – ITmedia ビジネスオンライン https://t.co/ID5lKtj6dO
— $YRI.ai (@yu___________ri) 2018年9月13日
そもそも「ふるさと納税」って何か、ご存知ですか?
■こんなものがあります
番組内でも返礼品の一部紹介が行われ、ハワイ旅行や、富士周辺のヘリコプター周遊と言ったものまでありました。各自治体ではどのような“返礼品”を実際に提供しているのかその実際を見てみましょう。
〇寄付金額 250万円 佐賀県有田町 「香蘭社 卓上型万華鏡 雲ちらし」
・世界的な万華鏡作家の中里保子さんの制作、有田焼で作られた万華鏡。
〇寄付金額 350万円 茨城県古川市 「常陸牛のまるまる一頭分食べ尽くし(250㎏以上)
・農林水産省大臣賞を2度も受賞した酪農家の生産牛、A5等級格付けの極上肉。
〇寄付金額 400万円 兵庫県三木市 「追入鑿二枚三枚裏 15本組」
・伝統工芸士、三代目黒田利光作の鑿のセット、専門職なら憧れの名品。
〇寄付金額 500万円 長崎県松浦市 「墓石(煌輝スペリア)」
・松浦町で400年前から産出されている玄武岩の最上級墓石。
〇寄付金額9,999,999円 神奈川県逗子市 「逗子マリーナ プレミア婚 プラン」
・海外リゾートのような圧倒的なロケーションの中での結婚式。
各自治体の持ち味を生かした「ならでは」の返礼品だと思われます、他の自治体も伝統工芸品が多いようです。寄付のお礼に、なかなか手に入らない地元産工芸品というのは定番ですが「ふるさと納税」向きではあります。
■地方自治体を応援するための施策として支援しよう
ふるさと納税は、納税とは呼んでいますが、地方自治体への寄付を通じて地域創生に参加できる制度のことです。自分の生まれた故郷だけではなく、お世話になった地域や応援したい地方など、好きな自治体に寄付金を贈ることができるのが特徴です。そして、その寄付のお礼として、その土地のお米やお肉といった特産品や名産品が「お礼品」としてもらえるのです。基本的には「応援したい」「こだわりのある」自治体に対して寄付を行い、“おまけ”として返礼品は付いてくるイメージなのですが、現状では返礼品の内容が重視され本来の目的であった自治体の地域創生への参加といった趣旨が置き去りにされています。例えば「被災地域の復興のために」と言えばわかりやすいと思います、また目覚ましテレビでも取り上げていましたが犬や猫の保護活動費のための寄付、まずは寄付の使い道に賛同して『寄付』を行うことが大事なのです。確かに野田聖子総務相が言うように「特産品や名産品を買う、ショッピング」ではないのです。法規制を行い、できれば被災地域などハンデを負った自治体に優位な内容に改変できれば、本来の主旨が活きてくるのではないでしょうか。