「農業アイドル」となり激務の果てに自殺に追い込まれた少女、アイドル量産社会の悲劇。 誰でもアイドルになれれば、アイドルは必要ない!

引用 ROCK NOTE

2018年3月、愛媛県松山市を活動拠点にしている農業アイドル「愛の葉 Girls」のメンバーだった大本萌景さんが自宅で首を吊り亡くなりました。「愛の葉 Girls」はご当地アイドルブームが盛り上がりを見せていた2012年12月に“歌って、踊って、耕すアイドル”としてデビューしました。JAや自治体が主催するイベントなどで精力的に農業の魅力をPRする活動を続けてきました。これまでご当地アイドルは海女が有名になれば海女を、林業に国が力を入れれば林業を、要はテコ入れで補助金が出たり広報活動が行われる業界周辺で「アイドル」をくっつけて儲けを企む輩の稼ぎ場となっていました。今回も、農林省が「農業女子」を募り農業の活性化を図っていることなどを背景に『農業』アイドルで儲けを狙った末の結果です。結局は〇〇アイドルは〇〇業界からの資金を得るための道具にしか使われていないのです。どうして、耕す前に“歌って踊る”必要があるのでしょうか?

高圧的に事務所から言われ、身動きが取れない状態に

■何も悪いことはしていないのに謝らされた

「愛の葉 Girls」は3月末で活動を自粛、デビュー以来、レギュラーメンバー・研修生を含めて10人以上が卒業や活動を辞退するなどして、最終的には5人編成となっていました。萌景さんの死から約2カ月後、萌景さんの母親が週刊誌に思いを語りました。

「1億円を払うように言われた」という娘の言葉、萌景は出先からSさんに電話したようです。電話を切ったあと一緒にいたお友達に「謝らされた、私は何も悪いことはしていないのに謝らされた」「なんで私が謝らないかんの?本当に社長Sさんに裏切られた」と話していたいたそうです。このときは、何のことを謝らなけらばならなかったのか、お友達にも話さなかったといいます。」

と当時の萌景さんの様子を説明しました。

■辞めるなら違約金1億円を払え!

亡くなった3月21日の朝には、萌景さんが電話時いっしょにいた友達とそのお母さんに「私の2年間は何だったんだろう、夢を返してほしい」「社長Sさんに裏切られた。社長に1億円を支払うように言われた」と話していました。契約書には「ペナルティ料」の項目があり、規定違反や義務の不履行、タレント活動への事前連絡なしの不参加、遅刻の場合などにギャラの50%、または100%をカット、足りなけらば事務所から請求する旨が記されていました。「1億円」というのは、Sさんが「違約金」を匂わせた発言だったと母親は考えています。生前「『なにがあっても萌景は辞めさせん』と社長Sさんに言われるよ」と萌景さんは母親に語っていました。

過酷な地下アイドルの実態

■萌景さんが死に追い込まれるまでの経緯

10月12日、大本萌景さんの遺族らは、亡くなった萌景さんが所属していた事務所を相手取り、慰謝料などを求める訴訟を松山地裁に起こすことがわかりました。訴訟を準備している原告弁護団によると、提訴するのは大本萌景さんの両親ら遺族の4人です。「愛の葉 Girls」が2018年6月まで所属していた「hプロジェクト」と同社幹部ら、及び、その後グループの譲渡を受けた「フィールド愛の和」を相手取り、訴訟を起こします。弁護団が準備している訴状では、次のような経緯を説明しています。

・萌景さんは2015年、愛媛県を拠点とする農業の魅力を訴えるアイドルグループ「愛の葉Girls」のオー  ディションを受けて合格、同年7月からメンバーとなる。

・グループは土日を中心に物販やライブなどのイベントで活動、集合時間が早いときには午前4時30分     で、遅いときには解散が午前2時頃になることもあった。

・イベントの拘束時間は平均で12時間を超え、週に3~4回のレッスンもあった。

・2017年4月以降、通信制の高校に進学するも、日曜日の登校日も仕事で欠席が多かった。

・再三にわたり休暇を求めるも「お前の感想はいらん」など高圧的な物言いをされ、相手にされなかっ  た。

・2017年6月、萌景さんが辞意を伝えると「全日制」への転校を持ち掛け、金銭的な協力を申し出る。     これにより萌景さんは翻意する。

・事務所には入学金3万円、制服代などで7万円を借りた。

・2017年3月17日、萌景さんの母親は「契約満期の2019年8月末で契約終了したい」と事務所側に伝え     る。

・3月20日、母親が高校に納付が必要な12万円を萌景さんと事務所に借りに行くが拒否される。

・20日夜、社長から萌景さんに「辞めるなら違約金として1億円払え」とLINEで通話があり、翌朝、萌      景さんは周囲に「社長に裏切られた」などと話し、その後、自室で死を選ぶ。

■まだ未熟な高校生を食い物にする事務所は悪だが、アイドルを目指す方も考えてもらいたい

請求額は、16歳で世を去った萌景さんが本来得るべきだった収入や慰謝料などから約9268万円と算定しています。しかし、事務所側が責任を認めこの金額を支払ったとしても遺族の気持ちが収まることはないでしょう。遺族の方は「今後の地下アイドルの為に、萌景の死を無駄にしたくない」と訴訟の理由を語っています。確かに過酷な労働を課し、16歳という未熟な高校生に高圧的な態度で接した事務所には大きな問題があります、しかし、同時に考えていただきたいのが『地下アイドル』と呼ばれる“アイドルもどき”に萌景さんがなることを認めた家族にも責任があると言えます。アイドルとは言っていますが、農業関係からイベント料金を巻き上げるためのイベントスタッフというのが本質ではなかったのではないでしょうか?そのことは早い段階でご家族は気付いていたのではないかと思います、地域的なメディアで一時的に取り上げられることはあっても、その名が浸透することはなかったはずです。AKB登場以降、「身近なアイドル」とか「隣のアイドル」とか言われていますが、あまりに量産される“アイドル”は希少性のない「近所のカワイイ子」なのです、周辺がアイドルもどきを作るシステムを考え、その周辺から金銭を得ているのが実情ではないでしょうか。『もどき』を粗製乱造する事務所も問題ですが、それ以前に誰でもなれる『アイドル』などいない事を認識することが大事なのではないでしょうか。

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