何度も頓挫!今度は知事が積極推進、どうなる富士山の「登山鉄道」の行方。

引用 サンケイ

富士山の北の麓から登山者や観光客を運ぶ「富士山登山鉄道」が実現に向けて動き出すかも知れません。山梨県は22日、可能性を探る勉強会を東京都内で開きました。100年間にわたり浮かんでは消えてきた鉄道構想です。地元には疑問視する向きもありますが、1月に知事選で初当選した長崎幸太郎知事や観光団体は意欲を見せています。勉強会には元文化庁長官も青柳正規氏、元国土交通事務次官の岩村敬氏、参院議員の山東昭子氏、首都高速道路社長の宮田年耕氏ら14名が出席しました。長崎氏は冒頭「富士スバルライン開通から50年余りがたち、時代背景も変化した。5合目への交通手段に自動車を利用することは、環境問題を含め、様々な課題が指摘されている」と述べました。

東京都内で富士山登山鉄道の勉強会を開催

■山梨県がこれまでの登山鉄道構想を報告

その後、山梨県企業局が1990年代に検討した新交通システムや、富士五湖観光連盟の「世界遺産 富士山の環境と観光のあり方検討会」が4年前にまとめた登山鉄道の構想が報告されました。後者は麓の山梨県富士川口町から富士山5号目につなぐ有料道路「富士スバルライン」に線路を敷き、一般車両の通行を禁止したうえで電車を走らせるプランです。現在、富士山の山頂に向かうルートは「吉田ルート」「富士宮ルート」「須走ルート」「御殿場ルート」の4つがあります。先ほどの川口町から富士山5合目を使った「吉田ルート」は人気のルートであり、現在6割の登山者が利用しています。しかし、山梨側だけに鉄道を敷設すると静岡側にもと、要望が上がるのではないでしょうか。登山ルートの人気ルート2位は静岡側からの「吉田ルート」だからです。

■繰り返されてきた提案

勉強会参加者からは、鉄道の整備に合わせて富士山へのアクセスを改善することや、富士五湖周辺の開発規制を強化することなどが提案されました。今後、県内関係者や専門家を集めた構想検討会を設置し、この日の勉強会の出席者も顧問などの形で加わる案を長崎氏が示し、了承されました。富士山の登山鉄道構想は1920~30年代から繰り返し打ち出されてきました。山頂までケーブルカーを敷設する計画や、地下にトンネルを掘る「モグラケーブル」などの構想です。戦後の63年には、富士急行が5合目から山頂までの地下ケーブルカー建設を申請しました。「ハイヒールで日帰り登山」と期待が高まりました。しかしいずれも「富士山は霊峰」といった反対意見や、環境破壊への懸念から実現しませんでした。

登山客誘引のために利便性を高めるのは悪くない

■県知事は公約実現のためにも鉄道を実現させたい

今年1月に初当選を果たした、山梨県の長崎幸太郎知事は勉強会で富士山の麓と5合目をつなぐ「富士登山鉄道」の実現に向け、2年後をめどにルート案などを盛り込んだ構想をまとめる考えを示しました。6月以降に有識者検討会を設置し、策定作業に入る予定です。今後、具体的に環境への影響や経済効果などを検証していきます。勉強会に参加した青柳正規前文化庁長官や火山学者藤井敏嗣東大名誉教授らから「噴火が起き、たくさんの人を非難させるときには、鉄道の方が便利だ」などと賛同意見が相次いだことを受けて、長崎幸太郎山梨県知事は具体案の策定作業に入ることを判断したようです。長崎知事は「富士山登山鉄道は、公約に掲げて県民に広く支持してもらった。公約実現の観点からも最大限努力したい」と話しました。

■鉄道よりも、急いで取り組むべきことがある

富士山8合目における平成30年の開山日(吉田7月1日、他は10日)から9月10日までの登山者数の合計は、約20万8千人でした。また、日別による調査では7月15日には4登山道の登山者合計が7,656でした。1つの山にピーク時に約8千人が登山するのです。鉄道が敷設され、5合目までのアプローチが容易になれば登山客は急激に増加するでしょう、世界遺産に登録される前に“放置されたゴミ”が問題となり、世界遺産としての登録が危ぶまれたことがありました。登山客のための鉄道敷設もいいのですが、まず現状で、ゴミ処理や登山マナーの徹底に力を注ぐべきではないでしょうか、毎年、登山シーズンにはTシャツ1枚にサンダル履き、ワンピースにハイヒールといった信じられない服装で登山を行う外国人観光客の姿が報じられています。交通の利便性を高める前に、日本でもっとも有名な“霊峰”でのルールを徹底させる施策を考える方が優先されるべきです。

 

 

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