
引用 asahi.com
自分たちが住む地区に児童相談所が出来るだけでも問題になると言うのに、対ミサイル迎撃装置が配備されるとなれば住民が反対するのも無理からぬことです。しかし、国防ためという大義名分の元に防衛省は“住民に寄り添った”説明を行い地元住民の理解を得なければなりません。防衛省は8日、陸上自衛隊新屋演習場(秋田)への配備を検討している地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」を巡り、秋田市内勝平地区で周辺住民への説明会を開きました。住民からは、同演習場を「適地」とした防衛省調査に誤りが見つかった問題で「信用できない」などと批判が相次ぎました。
現地で計測せず、グーグルアースを使った
■そもそもグーグルの資料を使うことに問題がある
ミスがあったのは、防衛省が5月に発表した調査結果です。配備可能か検討対象となった新屋演習場を除く東北地方の合計19カ所のうち、9カ所でレーダーが出す電波を遮る山の仰角を調べましたが、いづれも数値が過大だったのです。防衛省によると、報告書の作成者はグーグルアースを使って断面図を作成していました。起伏を強調するために図が縦方向に拡大されていることに気づかないまま、代替地から山までの距離と高さを定規で測り、三角関数を使って仰角を割り出しました。その後、分度器を当てて確認しましたが、もともとの断面図が間違っていたため、仰角が本来より大きくなっていました。
「適地」とされた秋田市選定の根拠が揺らぐ事態。またも嘘。配備ありきが透けて見える。許されない。計画撤回を! #仲村みお #イージスアショア https://t.co/ZXW0QblhL8
— 仲村みお (@MioOkinawaSDP) 2019年6月5日
■なぜ、強引に説明会を続行するのか
防衛省は8日、イージス・アショアを秋田市の陸上自衛隊新屋演習場に配備する計画に関し、同市の勝平地区コミュニティセンターで住民向け説明会を開きました。適地調査の報告書に事実と異なるデータが記されていた問題について、住民から「まったく信頼できない」と批判が噴出し、同演習場を適地とする結果を撤回するよう求める声が相次ぎました。
周辺の約120人の住民が参加、冒頭で住民男性が報告書の誤りに言及し「ごまかしの説明を聞きに来たわけではない。内容を精査した上であらためて説明するのが丁寧な対応ではないか。強引だ」と強い語調で延期を求めました。これに対し防衛省の五味賢至戦略企画課長は誤りを陳謝する一方で「他の国有地の検討」以外の部分は「しっかりと調査、チェックしている。誤りはない」とし、説明延長の声が上がるも強引に会を続行しました。
今のままで設置することできない
■説明内容も説明態度も問題
説明会では防衛省担当者がデータの誤りに関して「調査全体の信頼を信頼を失墜しかねないと、強く認識しています」と謝罪しようとしていましたが、住民側から見た右端の男性職員が変な動きをします、急に頭がかくっと落ちるように曲がったのです。不自然な動きに住民が気づきました。「居眠り」をしていたのです、堪りかねた男性が立ち上がり「一番右のあなた、居眠りしてましたね。何考えたんだ!我々の人生がかかっているぞ」と一喝します。防衛省側は“この居眠り”に関しても謝罪しましたが、住民側との溝は深くなるばかりで理解は得られませんでした。居眠りをした職員は今回の説明資料を作成するために連日の徹夜作業を行っており、その為、今回の状態を招いてしまったようです。なんともお粗末な話です。
「なぜここなのか」飛び交う怒号 地上イージス・住民説明会 #秋田市 #イージスアショア #akita #秋田 https://t.co/2UJYRg32EO pic.twitter.com/dgA6zHvNop
— 秋田魁新報社 (@sakigake) 2019年6月8日
■表面的な説明では理解は得られない
8日の勝平地区の説明会を終えた防衛省は、9日秋田市文化会館で住民向け説明会を行いました。勝平地区の説明会と同様、適地調査の報告書で事実と異なるデータ記載があった問題に市民の質問が集中し、疑念や不満の声が続出しました。冒頭、8日の説明会で参加者から職員の居眠りを指摘されたことを受け、伊藤茂樹東北防衛局長が「非常に重要な場で、このようなことを行ったことについて深くおわび申し上げます」と陳謝しました。その後五味賢至戦略企画課長が8日説明を行った同じ内容を説明しました。2日に渡って行われた説明会ですが、住民側からはまったく信頼されておらず、佐竹秋田県知事も一連の流れを受け「配備は難しい」と語っています。守りの要と言いながら、敵側からは最優先の攻撃目標となるわけですから、周辺の住民からすれば隣に原発が出来る以上のインパクトなのです。それに対して資料は間違える、職員は寝る。住民が怒るのは当然です、また、説明会は資料を精査後に行うのが筋であり、県知事が言うように「この問題を軽く見ている」としか思えません。防衛省の態度を見ていると配置先の問題よりもイージス・アショアの導入が本当に必要なのかさえ怪しい、2基で4500憶円とも6000憶円とも言われていますが、その費用を負担するのは国民なのです。トランプのゴリ押しに負けて買うのなら、意味がありません。秋田のみなさんには当然のこととして、我々にも導入必要性から丁寧に説明を再度、お願いいたします。