
引用 exciteニュース
個人企業、いや個人商店と呼んだ方がよいのかもしれません。ジャーニーズ事務所、誰もが知っている日本の男性アイドル専門芸能事務所です。その社長、ジャニー喜田川さんが都内の病院に救急搬送されたという情報がSNSで流れたのは6月18日の昼頃でした。しかし、大手マスコミでジャニー喜田川氏の入院や容態に関しての詳細が流されることはなく、数日が過ぎています。SNS上では、23日に事務所から重大発表がある、いや24日だ。などと危篤説や死亡説も含めて大きな話題となっています。大物タレントが入院すれば、各マスコミは競って、その状況を報道するものですが、ジャニー氏に対する情報規制はどうしたことなのでしょうか。
ジャニーズに関する問題を報じることはタブー
■喜多川社長は同性愛行為を指摘されていた
覚えておられる方も多いかと思いますが、1999年(平成11年)『週刊文春』がジャニーズ事務所に関する特集記事を掲載しました。喜多川社長が所属タレントに対して同性愛行為を行い、事務所では未成年所属タレントの喫煙などがあると報道したのです。これに対しジャニーズ事務所側は記事が名誉棄損であるとして、文春に対して1億円あまりの損害賠償を要求する民事訴訟を起こしました。2002年(平成14年)3月27日の一審判決では東京地裁は文春側に880万円の損害賠償を命じました。文春側はこれを不服として東京地裁に控訴、2003年(平成15年)7月15日の二審判決では、ジャニー社長の所属タレントへの同性愛行為を認定しました。このため同性愛部分の勝訴は取り消され、損害賠償額は120万円に減額されました。ジャニー社長側は損害賠償を不服として最高裁に上告しましたが2004年2月24日に棄却され、120万円の損害賠償と同性愛行為の認定が確定しました。
ジャニー喜田川さんが…って俺の人生に1mmも関係無い人なんだけど天に召されたらしい。光ゲンジとか再結成してスターライトとか歌ってくれたり目下休業中の山口元メンバーが再びのダッシュ村合流したり等の恩赦は無さげ?カツーンなんかもどさくさ紛れに来ちゃいなよ。
— 脆弱剣闘士 (@yorukaryu_iruna) 2019年6月22日
■大手マスコミはセクハラ行為を取り上げなかった
二審の判決には、こうあります。「喜多川が少年らに対しセクハラ行為をしたとの各証言はこれを信用することができ、喜多川が少年たちが逆らえばステージの立ち位置が悪くなったり、デビューできなくなるという抵抗不能な状態にあるのに乗じ、セクハラ行為をしているとの本件記事は、その重要な部分について真実であることの証明があった」裁判所はジャニー氏が少年たちに同性愛行為を強要できたのは、少年たちが「ステージの立ち位置が悪くなったり、デビューできなくなるという抗拒不能な状態」にあったからとしています。その背景には、ジャーニーズ事務所以外の芸能プロダクションではアイドルになれないという、ジャニーズ事務所による男性アイドル市場の独占があったのです。ジャニー氏の同性愛に関してはたびたび指摘されるも、メディア全体に広がることはありませんでした。これは大手メディアの多くが業界を支配するジャーニーズ事務所との軋轢を恐れたからです。
今回も情報の開示はなく、緘口令が敷かれているのか
■まだ代替機能が十分ではない事務所の体制
そのジャニー喜田川社長が6月18日に都内の病院に緊急搬送されたという情報が流れました。当初は一部の芸能記者のSNSだけで報じられ、真偽が疑われていましたが、その後大手メディアからも同様の情報が流され、ジャニー喜田川社長が入院した事実は確定的となりました。しかし、その後の容態等に関しては事務所を通して正式の発表は一切出ていません。取り巻きの中には「24日には事務所から重大な発表がある」などとする情報を流す人間もいるようですが、公式に記者会見や事務所からの情報発信に関して告知されてはいません。まったく、情報は開示されていないのです。これはジャニー喜田川社長が現職務から離れることの影響の大きさを表しています。事務所、会社組織といいながら社長を中心とする文鎮型の組織形態であったことは間違いありません、その証拠に露出の多いグループのメンバーは決まってジャニー氏の真似をします「ユー、やっちゃいなよ」、直接的に社長であるジャニー氏と面識があることを表しています。
ジャニー喜田川さんが亡くなったのか
— Clere@休眠中 (@Clere4096) 2019年6月22日
■社長不在となっても芸能界で覇権を握ることができるのか
もし、ジャニー喜田川社長が急逝することになれば、事務所内の勢力争いに大きな影響を与えることは間違いありません。現在、副社長の藤島ジュリー景子氏が事務所の事務面をみるよう準備を進めていると言われており、タレントの育成に従事すべくアイランドの社長に就任した滝沢秀明との体制がどうなるのか、また、事務所の意向によって活躍の場を与えられていないと感じているグループと事務所の恩恵を受けているグループの溝の問題もあります、「Sexy Zone」のメンバーたちは「どうして会社は俺たちのバックダンサーだったキンプリばかりに金をかけるのか、俺たちのマネジメントをないがしろにしている」と不満を漏らしているとも言われます。確かに稼働の少ないグループが事務所に冷遇されていると思うことはあるでしょう。内部的な問題に加え、これまで対外的にはジャニー喜田川社長が抑えてきた現実があります、個人商店的なジャニーズの頭が無くなれば、急速にジャニーズ事務所の勢力が急落することも考えられます。情報が漏れて来ないのは、そうした背景があるからでしょう。しかし、高齢のジャニー喜田川社長に身体的な問題が生じても不思議はありません、今回の「入院騒動」はジャニーズ王国崩壊の始まりとなるかもしれません。