ラグビー・ワールドカップも終了、なぜイギリスの行為を「銀メダル拒否」となじるのか?彼らは“誰か”を責めているわけではない。

引用 ラグビーワールドカップ

ラグビーのワールドカップ日本大会決勝が7日、7万を超える観客を集めた横浜国際競技場で行われ、南アフリカがイングランドを32対12で下し3大会ぶり3度目の優勝を果たしました。試合前には、日本代表の監督も務めた名称、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチが率いるイングランド優勢の声が強かったのですが、予想に反してイングランドの完敗。そのショックと悔しさのためなのか、表彰式でロックのマロ・イトジェ選手が銀メダルを首にかけられることを拒否し、その他の選手もメダル授与後に首からメダルを外す行為が続出しました。各国メディアは、イングランド選手のこうした行為を「ラグビー発祥の国紳士の国の選手の態度ではない」と一斉に報じました。

自国イギリスでも拒否行為が批判の対象に

■メトロ紙は…

自国、イギリスのメトロ紙は「マイ・イトジェがラグビーワールドカップ杯決勝で敗れた後、銀メダルを首にかける事を拒む」と見出しを掲げ、表彰式での行為を報じました。記事では「試合後、イングランドの選手たちは、ワールドラグビーの現会長で元イングランドとブリテッシュ・ライオンズのキャプテンだったビル・ボーモント氏から銀メダルを受け取るために並びました。しかし、イトジェ選手はボーモント会長と握手を交わした後、あからさまに首に銀メダルをかけられることを拒否した」と伝えました。「マピンピ選手と衝突し試合開始後わずか2分で退場となったプロップのカイル・シンクラー選手は銀メダルを受け取った後、即座に首から外した。最後に銀メダルをかけられたジョーンズ・ヘッドコーチも、南アフリカ選手がトロフィーで祝う表彰台に上がる前にメダルを外した」と、その非紳士的な態度を伝えました。

■デイリー・メール紙では…

同じく英国のデイリーメール紙は「『いりません!』イングランド選手がW杯決勝で南アフリカにこっぴどくやられた後、準優勝のメダルを首からかけられることを拒否して批判を浴びる」との見出しを取って報じました。「イングランドの選手たちがW杯決勝で南アフリカに12-32と圧勝されて敗れた後、準決勝のメダルを首にかけることを拒否し批判を浴びてしまった。シンクラーは試合後のセレモニーの間にメダルをむしり取り、キャプテンのオーウェン・ファレルは南アフリカが優勝トロフィーを掲げる前にメダルを首から外した。イトジェはメダルを首にかけることもなかった」と伝えました。記事では「慣例として大会関係者は準優勝チームが銀メダルを受け取る前に表彰式の壇上に記念品を揃える。ファレルに率いられ、チームはビル・ボーモント会長と握手し、慰めとなる表彰を受けた。」と伝えています。

行為は非難されるべきものだが、かれら自身を否定すべきではない

■メダル拒否は自身の評価

大会の最後に銀メダルを即座に外すという汚名を残す行為を犯したイングランド選手に対してファンたちは「不愉快な敗者たち」「スポーツマン精神に反する」と批判的な反応を見せました。ファンの一人はツイッターで「イングランドは癇癪を起していた。哀れだ。」と批判をツイートしていました。今回のW杯を見た観客からは「これまでにない感動を受けた」「改めてラグビーを知りたいと思った」などの感想が寄せられ、新たにラグビーファンとなった人もたくさんいました。そうした中で決勝の表彰における「敬意に欠ける行為」「無作法」と批判されるイングランドの行為は注目を集めています。しかし、銀メダルを拒否した選手は自分たちを負かした相手国を責めてメダル拒否をしているのではなく、「力足らずに終わった」自身に対して、何色にせよメダルをかける価値がないと自らを表したのではないでしょうか。敢えて、優勝した南アフリカに対する非礼行為とするのはどうかと思われます。

■やっぱり、イギリスは発祥の国

顕著に拒否行動が見られたロックのイトジェ選手とプロップのシンクラー選手に関しては自身のプレーや途中退場に対する複雑な思いがあってのメダル拒否かと推察されます。だからといって大観衆の見守る中で“拒否”行為が許容されるものではありません。しかし、メダルの拒否は対南アフリカとしての行為ではなく、あまりにも完全に南アフリカに押さえ込まれたイングランドの屈辱の表れだったのです。彼らの行為を「哀れ」とするのは、ひとつの見方でしょうが、そこまで思い込みがあってやってきたことは認められるべきでしょう。試合終了後、南アフリカチームのロッカールームに祝福に訪れたヘンリー王子に南アフリカの選手は即座にビールを手渡します、全体に笑みが溢れる中「すばらしい試合でした。ひとつになる事のすばらしさを教えてもらった」とヘンリー王子は語りました。イギリスは決して非礼は公認しませんが、戦った相手を讃えることを忘れるような国でもありません。南アフリカ優勝、おめでとう!

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