ザ・ノンフィクション「花子と先生の18年」。今考える、愛玩動物や奈良のシカ、島のウサギ、人と動物の関りとは。

引用 花動物病院HP

フジテレビ系のザ・ノンフィクション5月10日の放送は、「花子と先生の18年」でした。主人公は太田快作さん(40)と愛犬の花子、杉並区のハナ動物病院の院長を務める太田さんは18年前に青森の北里大学獣医畜産学部在籍中に花子と出会い、ずっといっしょにやってきました。太田さんは大学時代、実験動物として動物が死んでいくことに納得ができませんでした大学では“一殺多生”の為に必要な犠牲と説明されますが、どうしても納得できずに、「外科実習」ではなく日本国内では稀な「動物実験代替法」によって単位を取得、卒業しました。それから18年、太田さんが、野良猫や捨て犬など飼い主のいない動物の治療を積極的に行う姿を番組では追っています。

あまりに献身的な獣医師やボランティア

■まったく感謝やリスペクトのない飼い主

太田さんはボランティア活動に積極的に協力しており、不妊のための手術なども実費に近い料金で引き受けています。休みを返上して知り合いにボランティアのマンションに不妊手術で出かけたエピソードに驚かされました。既に妊娠しており、手術のために連れて来れられた猫が、その場で4匹の子猫を出産(内一匹は死亡)引き取りにきた飼い主は「他にも7匹いるからね」と、その場のボランティアに親子ごと預けていきます。また、手術を依頼した飼い主が「時間通りに終わっていない」とクレームを言います。ボランティアが「病院じゃないんだから」と説明する中、太田さんは「連れて帰れ」とキレてしまいます。この、状態を見て『飼ってはいけない人が飼っている』ことを痛感しました。

■個人に責任を負わせるのか?

また、ある日には埼玉で多頭崩壊寸前の家から送られてきたオス犬10匹の不妊手術を行いました、全てが終わって笑顔で答える太田さんは「こうしたことは、獣医や行政が悪いんです。飼い主には何の知識もないのですから、わかっている者がなんとかしなくては」と語り、ボランティアが手術費用の代わりに持参した菓子折りを嬉しそうに受け取ります。この埼玉の現場では手術前に71頭飼われていた犬が、現在は60頭飼われているそうです、飼い主のご主人は、少し前に夫人を突然亡くして「犬の散歩が大変だ」とこぼしていました。ここで飼われている犬たちも皆、このご主人が「野良犬」を拾ってきた結果と聞いて驚かされます。少数の犬猫を飼うのは“家族を養う”のと変わりありませんが、数十もの犬猫を飼うというのはどうなのでしょう?

犬猫だけではなく生活圏周辺の動物の問題も

■京都のシカはどうなっているのか

京都では外国人観光客が激減しシカせんべいをもらえなくなったシカたちが狂暴化して街中を散策するようになっているような報道がされています。以前に、このブログでも取り上げましたが、シカにとっての主食は植物であり公園の周辺にはシカたちが食べるには十分の草木があるのです、シカせんべいはシカたちにとっては“単なるおやつ”であって、シカせんべいがないからと言って、彼らの生活が変化することはないのです。「奈良の鹿愛護会」の説明では、毎年発情期にみられる徘徊行為だということです。観光客の激減によって、街中の道路を移動しやすくなっているのかもしれません。しかし、シカたちにちょっと違った動きがみられると、すぐに人間の問題と結びつけて考えるのは、日常的に彼らのことを知らないからこそなのです。

■広島のウサギ島は今

シカの次はウサギです。ウサギの島として有名になった広島県の大久野島(広島県竹原市忠海町)のウサギたちも「観光客が激減し、飢餓や狂暴化の心配がある」とした情報が流されていますが、そんなことはありません。通常、シカやウサギが観光客が手に持つ紙袋やポリ袋に噛みつくのは珍しいことではありません。大久野島は無人島のため環境省が所管していますが、ウサギに関しては観光客がもたらす餌によって数千匹に繁殖してきた経緯があるため、関係者は対応に苦慮しています。4月に島に向かった観光客は8割減の21,380人だったそうです、現在はフェリーターミナルで通常200円で販売する餌を、島を訪れる人に無料配布しているそうです。

私たちの「家族」なのだから

私たちが日常で接する犬や猫、最近ではウサギや小鳥、爬虫類など。そして人間の周辺で繁殖する野生のヤギやサル、そして害獣とされる外来種。私たちのまわりでは、多くの動物が生きているのです、通常でさえ“人間の都合”で生き死にが左右される彼らが、このコロナ禍で更に厳しい環境に置かれています。私たちは、テレビで見る獣医師やボランティアのように動物に対する『強い愛』を持っているわけではありません。しかし、せめて自分の家に家族として愛玩動物がいるのであれば、その『家族』のことくらいは、きちんと面倒を見て行こうではありませんか。それが、どんな環境下であっても、彼らは私たちの『家族』なのですから。

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